接客フレーズ集Hospitality Phrases
【第5話】「なんとおっしゃいましたか?」をおもてなし英会話にすると?
登場人物
カヨ
東京の人気レストランで働き始めたばかり。お客さまと話すのは大好きで、丁寧な対応を心がけている。ただし、英語が苦手なので外国人のお客さまが来ると“フリーズ”する…。
ヒロシ先生
ホテルのフロントで長年働くベテラン。そのスムーズな対応は外国人のお客さまにも大好評でリピーター客がひっきりなしに訪れるほど。実は、学生時代、英語の成績は悪かったとか…。
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いよいよレッスンも5回目!今回は聞き直すときのフレーズを教えてもらえるんですね。
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私がホテルマンになったばかりのとき使っていたのが、I beg your pardon?です。
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あ、聞いたことがあるかも!
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ただ、これを使うと、外国人のお客さまはみんな不思議な表情に…。
あとで聞いたら、とても古典的な表現だったらしいんです。
直訳すると「あなたの赦しを乞います」。 -
あはは!
接客は丁寧なほうがいいと思っていたけれど、ここまでオーバーだと、お客さまもおどろいちゃいますよね。 -
だから以下のフレーズのほうが、接客の現場でよく使われていますね。
基本Could you say that again, please?
[クッデュー セイ ザット アゲイン プリーズ]
(なんとおっしゃいましたか)
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より丁寧に言うならば、最初にI'm sorry.をつけるといいですね。
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言い直してもらっても、早すぎて聞こえない場合や、声が小さくて聞き取れないことがあるんですけど…。
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では、それを伝える表現を教えますね。
応用(1)Could you speak a little slower for me, please?
[クッデュー スピーク ア リトル スロウワー フォー ミー プリーズ]
(もう少しゆっくりとお話しいただけますか?)
応用(2)Could you speak up, please?
[クッデュー スピーク アップ プリーズ]
(もう少し大きな声でお話しいただけますか?)
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先生!
残念ながらゆっくり話してもらっても、大きな声にしてもらっても、聞き取れないことがあります(涙)。 -
そんなときはメモ用紙や筆記用具を渡して書いてもらうのもいいかもしれませんね。
Could you write it down, please?[クッデュー ライト イット ダウン プリーズ](こちらにお書きいただけますか) -
書いてもらうと、だいぶ理解できるはず。
ただ、それでも…どうしてもわからないときは出てきそう!
とりあえずうなずいておこうかな…。 -
それは絶対NG!
分からないのに分かったふりをするのは不誠実なサービスですよ。
素直に「わからない」と言ったほうがいいんです!
I'm sorry, but I couldn't understand what you said.[アイム ソーリー バット アイ クドゥントゥ アンダスタンド ホワットゥ ユー セッドゥ](申し訳ありません。おっしゃることが理解いたしかねます)
それで、第1回で教えた「少々おまちください」を言って、英語を話せるスタッフを連れて来るのもいいでしょう。 -
それで思い出しましたが、私の英語が聞き取れないとき、お客さまにSorry?とかExcuse me?と言われるときがあります。
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聞き直すときに使うフレーズですが、カジュアルな表現。お客さまが店員に対して使うのは自然ですが、店員がお客さまに対して使うのはできたら避けたいですね。ファストフードやコンビニなど、少しカジュアルなサービスを提供している場合は、使ってもいいかもしれません。
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ほかに使わないほうがいい表現はありますか?
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接客においてNGなのはWhat did you say?という言い方。
「一体、なんて言ったの?」という失礼な意味に聞こえることがあるので、やめましょう。 -
今まで5つのフレーズを教わりましたが、この5つを覚えただけでも、だいぶ自信が付いてきました!
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「おもてなし英会話」というと、「英語がペラペラじゃなきゃダメ!」などと思いがち。でも、ごくかんたんな表現だけでも充分に「おもてなし英会話」は成立します。
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外国人のお客さまに喜んでもらえると、本当にうれしいし、誇らしい気持ちになるから、どんどん使っていきたいな~!
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その調子で頑張りましょう!