接客フレーズ集Hospitality Phrases
【第2話】「どういたしまして」をおもてなし英会話にすると?
登場人物
カヨ
東京の人気レストランで働き始めたばかり。お客さまと話すのは大好きで、丁寧な対応を心がけている。ただし、英語が苦手なので外国人のお客さまが来ると“フリーズ”する…。
ヒロシ先生
ホテルのフロントで長年働くベテラン。そのスムーズな対応は外国人のお客さまにも大好評でリピーター客がひっきりなしに訪れるほど。実は、学生時代、英語の成績は悪かったとか…。
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この前、「少々お待ちください」をヒロシ先生に教わったので、うちのレストランに来てくれた外国人のお客さまにさっそく使ってみました。
とっても喜ばれたんです!
だから、私もYou’re welcome.って返しました。 -
いいですね!
会話が成立すると、うれしくなりますよね。
私はYou’re welcome.のほかにこんなフレーズも使っていますよ。
基本My pleasure.
[マイ プレジャァ]
(私の喜びです)
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You're welcome.とどう違うんですか?
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You're welcome.より、さらに丁寧な表現だよ。
日本語にすると、少し不自然に聞こえるかもしれないけれど、「お役に立てて、私も嬉しいです」とか「お礼を言われるなんて光栄です」というイメージを持つと、使いやすいですよ。 -
そっか~!
確かに、接客業に携わっていると、自分や自分の店が提供したサービスについてお礼を言われたとき、「光栄です」っていう気分になるときがあります。 -
なかなかいいところに気付いたね。
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例えば、「今日はいい時間を過ごせたよ。ありがとう」なんてお客さまに言われると、私たちの接客に満足いただけたということだから、自分の仕事が認められたような気がして、すごく誇らしく思う。
そんなときが… -
そう、それが、まさにMy pleasure.だね。
これと似た表現でこの言い方もおすすめだよ。
応用(1)I'm glad to be of your help.
[アイム グラットゥ ビー オブ ユアヘルプ]
(お役に立てて嬉しいです)
-
これもなんだかかっこいい(笑)!
でもどんなときに使えばいいの? -
つい最近、外国人のお客さまへ駅までの道を教えてあげたこともあって、メモ帳に地図を書いて渡したら、とても感激されたので、このように言ったんです。
-
なんとなく分かった!
ふだんの接客だけでなく、+αのようなサービスをして、お礼を言われたときに言うのがしっくりきそうですね。 -
そうですね。こういった謙虚な表現は、接客の場合はエレガントな印象なので、使うとお客さまに喜ばれます。
ほかにも
応用(2)You're so welcome.
[ヨァ ソゥ ウェルカム]
(とんでもございません)
-
あれ、今まで使っていたYou’re welcome.と同じ?
-
いやいや、soが入るだけで、とても丁寧なニュアンスになるんだ。
soの代わりにveryでもいいんですよ。 -
なるほど!
私の友人が外国人のお客さまがよく来るコンビニで働いているので、教えておきます! -
あ、それはちょっと待って。もう少しカジュアルな表現がいいですよ。
例えばコンビニでトイレを貸してお礼を言われたときに、My pleasure.だと重すぎて、お客さまがひいちゃうかもしれません(笑)。
相手が子どもなど、カジュアルな表現のほうがその場にふさわしければ、こんな風に返すといいですね。
No problem.[ノゥ プラァブレム](問題ないよ)
Sure.[シュア](当然だよ) -
これで「どういたしまして」はマスター!
覚えやすい単語ばかりだから、すぐにできそう。 -
そうそう、難しい単語を使わなくても、「おもてなし英会話」は成立する。
そう思うと、積極的になれるよね。 -
そういば、前回、先生は文法や単語が中学生レベルだって言っていましたよね?
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ちょっとオーバーだったかもしれないけれど、ウソではないかな(笑)。
特別な資格もないし、英語圏に住んだこともないし、それでも「おもてなし」の心があれば、大丈夫なんです! -
なんだか自信がついてきた!
先生、今度は「いらっしゃいませ」をマスターしたいです。 -
では次回へ!